窯業系サイディングの凍害!補修費用と対策を解説
- 石原 一雄
- 3月16日
- 読了時間: 4分
窯業系サイディングの外壁に、気になるひび割れや剥がれを発見しましたか。
もしかしたら、それは凍害かもしれません。
凍害は、冬の寒さで外壁が傷む現象で、放置すると大きな被害につながる可能性があります。
今回は、窯業系サイディングの凍害について、その原因や症状、そして具体的な補修方法を分かりやすくご紹介します。
DIYで対応できるケースと専門業者への依頼が必要なケースを明確に示し、予防策についても具体的な方法をご紹介します。
窯業系サイディング凍害の全貌
凍害とは何か
凍害は、外壁材内部の水分が凍結・膨張することで、外壁材が破壊される現象です。
特に窯業系サイディングは、水分を吸い込みやすい性質を持つため、凍害が発生しやすいと言われています。
水は凍ると体積が増加し、その圧力でサイディング内部から押し広げ、表面にひび割れや剥がれなどの症状を引き起こします。
凍害の発生メカニズム
・窯業系サイディングに水が浸入する:塗膜の劣化やコーキングの隙間などから水分が浸入します。
・浸入した水が凍結する:気温が氷点下になると、サイディング内部の水分が凍結し、体積が膨張します。
・凍結・融解の繰り返し:気温の変化によって凍結と融解を繰り返すことで、サイディングに徐々にダメージが蓄積されます。
凍害の症状
凍害の症状は、初期は小さなひび割れや塗装の剥がれから始まります。
症状が進むと、サイディングの一部がえぐれたり、剥がれ落ちたり、大きなひび割れが生じたりします。
サイディングの表面に小さな穴が開いたり、塗膜が粉状になったりすることもあります。
凍害の原因となる要因
・寒冷な気候:気温が氷点下になる地域では凍害が発生しやすいです。
・塗膜の劣化:塗膜が劣化すると、サイディングへの水の浸入を防げなくなります。
・シーリング(コーキング)の劣化:シーリング(コーキング)の劣化により、目地部分から水が浸入しやすくなります。
・施工不良:施工不良により、サイディング内部に水が溜まりやすくなっている場合もあります。
凍害しやすい場所
凍害は、特に北側や日陰など、湿気がこもりやすく、気温が低い場所に発生しやすい傾向があります。
水回りの外壁、窓枠周辺、シーリング(コーキング)部分なども注意が必要です。

窯業系サイディング凍害補修のステップ
凍害の程度による補修方法の選定
凍害の程度によって、補修方法が異なります。
軽微な場合は塗装による補修で済む場合もありますが、中等度や重症の場合は、サイディングの張り替えが必要になることもあります。
専門家の診断が必要な場合もあります。
軽微な凍害の補修方法
米粒程度の小さな剥がれやひび割れであれば、パテで補修し、その後塗装することで対応できる場合があります。
ただし、内部への浸水がないか確認が必要です。
中等度の凍害の補修方法
豆粒程度の剥がれやひび割れが複数箇所ある場合は、シーリング材(コーキング材)で充填した後、フィラーを塗り、塗装する必要があります。
場合によっては、部分的なサイディングの張り替えが必要となることもあります。
深刻な凍害の補修方法
サイディングが大きく剥がれたり、内部構造材にまで被害が及んでいる場合は、サイディングの張り替えが必要になります。
場合によっては、下地部分の補修も必要となるため、大規模な工事となる可能性があります。
専門業者への依頼が必要なケース
・サイディングの剥がれが大きい場合
・複数の箇所で凍害が発生している場合
・内部構造材にまで被害が及んでいる場合
・DIYで補修が困難な場合
上記のような場合は、専門業者に依頼することをお勧めします。
補修にかかる費用
補修費用は、凍害の程度、補修方法、使用する材料などによって大きく異なります。
軽微な場合は数万円から、大規模な場合は数十万円から数百万円かかることもあります。

まとめ
窯業系サイディングの凍害は、放置すると建物に深刻な被害を与える可能性があります。
早期発見と適切な対応が重要です。
軽微な凍害であればDIYでの補修も可能ですが、中等度や重症の場合は専門業者への依頼が必要です。
定期的な外壁の点検と適切なメンテナンスを行うことで、凍害を予防することができます。
凍害の症状に気づいたら、早急に専門業者に相談し、適切な処置を受けましょう。
また、火災保険の適用についても確認することをお勧めします。
外壁材の選定や定期的な塗装、シーリング(コーキング)のメンテナンスも凍害予防に有効です。
Comments