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冬季の塗装のよくある問題点とは?解決策について解説します

石原 一雄

冬季塗装は、気温や湿度などの気候条件によって、作業効率や塗装品質に大きく影響を受けるため、注意が必要です。

特に、低温や降雪など、冬の厳しい気候は、塗装作業を困難にする要因となります。

今回は、冬季塗装における主な問題点と、それに対する効果的な対策、そして作業を進める上での注意点について解説します。


冬季塗装の問題点とは?


低温による塗料の乾燥不良


気温が低いと、塗料の乾燥速度が著しく低下します。

これは、塗料に含まれる溶剤の蒸発が遅くなるためです。

乾燥不良は、塗膜の密着不良や、塗膜内部のストレス増加につながり、ひび割れや剥がれなどの劣化を招く可能性があります。

特に、水性塗料は低温下では凍結する危険性もあるため、気温が5℃を下回る場合は塗装作業を避けるべきです。

また、重ね塗りを行う際には、下塗りが完全に乾燥するまで十分な時間を確保することが重要です。

乾燥促進のためには、適切な塗料の選定や、乾燥時間を考慮した作業計画が不可欠です。


凍結や結露による塗膜の損傷


冬季の夜間や早朝は、気温の低下によって結露が発生しやすく、塗装面が濡れている状態になります。

この状態で塗装を行うと、塗料の乾燥が阻害され、塗膜の密着不良や膨れ、剥がれなどの問題を引き起こす可能性があります。

また、気温が氷点下になると、塗料自体が凍結する危険性があり、塗膜の損傷につながります。

凍結防止のためには、適切な塗料の選定や、作業時間帯の調整が重要です。

塗装面が濡れている場合は、完全に乾燥してから作業を開始する必要があります。


降雪や雨による作業中断


降雪や雨天時は、塗装作業を中断せざるを得ません。

積雪があると足場の設置や作業そのものが困難となり、安全上のリスクも高まります。

また、雨や雪によって塗装面が濡れると、塗料の乾燥が阻害されるだけでなく、塗料が流れ落ちたり、ムラになったりする可能性があります。

作業の中断は、工期延長やコスト増加につながるため、天候予報を事前に確認し、適切な時期に作業を行うことが重要です。





冬季塗装の効果的な対策


適切な塗料の選定


冬季塗装には、低温下でも良好な乾燥性を示す塗料を選ぶことが重要です。

低温対応の塗料は、一般の塗料に比べて乾燥時間が短く、凍結の危険性も低いため、冬季塗装に適しています。

塗料の選定にあたっては、メーカーの推奨する施工条件を事前に確認し、作業環境に適した塗料を選ぶようにしましょう。


作業時期と時間帯の選定


天候が安定していて、気温が高い日中を選んで作業を行うことが重要です。

特に、気温が5℃を下回る日は避けることが望まれます。

また、早朝や夜間は気温が低く、結露が発生しやすい時間帯であるため、作業を避けるか、適切な対策を講じる必要があります。


乾燥促進のための工夫


塗料の乾燥を促進するために、換気を良くしたり、乾燥剤を使用したりするなどの工夫も有効です。

ただし、乾燥剤を使用する際は、塗料の種類やメーカーの推奨事項を確認する必要があります。

また、風通しの良い場所を選んで作業を行うことも効果的です。





まとめ


冬季塗装は、低温、結露、降雪など、多くの問題点を抱えています。

しかし、適切な塗料の選定、作業時期や時間帯の選定などの対策を講じることで、安全かつ質の高い塗装を実現できます。

これらの対策を事前に検討し、準備することで、冬季塗装におけるリスクを最小限に抑え、スムーズな作業を進めることができるでしょう。


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