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石原 一雄

シート防水の耐用年数は?種類・施工方法から劣化原因と適切なメンテナンスまで解説

築10年以上経過した建物のオーナーさん、そろそろ屋根のメンテナンス時期が近づいていることを実感しているのではないでしょうか。

雨漏りなどのトラブルを防ぎ、建物の寿命を長く保つためには、適切な防水工事を検討することが大切です。

しかし、いざ防水工事の検討を始めると、シート防水の種類や施工方法、劣化原因や適切なメンテナンス方法など、具体的な情報が不足していると感じませんか。

この記事では、シート防水の種類、施工方法、耐用年数、劣化原因、メンテナンス方法について解説します。


□シート防水とは?種類や施工方法を解説


シート防水は、ゴムや塩ビ(塩化ビニール)などの防水シートを用いて防水層を形成する工法です。

建物の屋根や外壁など、雨水から守る必要がある場所に広く用いられています。


1:シート防水の種類


シート防水には、大きく分けてゴムシート防水と塩ビシート防水の2種類があります。

・ゴムシート防水

ゴムシート防水は、天然ゴムや合成ゴムを原料としたシートを使用します。

柔軟性に優れ、伸縮性も高いため、建物の動きに追従しやすく、ひび割れや隙間ができにくいのが特徴です。

また、耐候性にも優れており、長期間にわたって防水効果を発揮します。

・塩ビシート防水

塩ビシート防水は、塩化ビニールを原料としたシートを使用します。

ゴムシート防水と比べて耐候性が高く、紫外線や雨水に強く、長寿命であることが特徴です。

また、価格が比較的安価であることもメリットです。


2:シート防水の施工方法


シート防水の施工方法には、大きく分けて「密着工法」と「機械的固定工法」の2つの方法があります。


1:密着工法


密着工法は、接着剤を使用して防水シートを下地に直接貼り付ける方法です。

下地に密着させることで、耐風圧性を高めることができます。

また、工期が短く、費用を抑えられるというメリットもあります。

しかし、下地の状態に左右されやすく、下地が劣化すると防水シートも一緒に剥がれてしまう可能性があります。


2:機械的固定工法


機械的固定工法は、専用の器具を用いて防水シートを下地に固定する方法です。

下地から浮かせた状態で固定するため、下地の動きに影響されにくく、防水シートの劣化を防ぐことができます。

また、密着工法と比べて耐風圧性が高く、耐久性も優れています。

ただし、密着工法と比べて工期が長く、費用が高くなるというデメリットがあります。








□シート防水の劣化原因とメンテナンスの重要性


シート防水は、長期間にわたって建物を雨水から守る重要な役割を担いますが、適切なメンテナンスを行わなければ、劣化が進行し、雨漏りなどのトラブルが発生する可能性があります。


1:シート防水の劣化原因


シート防水の劣化原因は、大きく分けて以下のものがあります。

・紫外線による劣化

紫外線は、シートの表面を劣化させ、強度を低下させる原因となります。

特に、ゴムシート防水は紫外線に弱いため、定期的なメンテナンスが必要です。

・可塑剤の気化

シートの柔軟性を保つために添加されている可塑剤は、経年劣化によって気化し、シートが硬化してしまいます。

硬化したシートは、ひび割れや隙間が発生しやすくなり、防水効果が低下します。

・飛来物による衝撃

台風や強風などによって、屋根に飛来物が衝突すると、シートに穴が開いたり、破損したりする可能性があります。

・鳥害

鳥がシートに糞をしたり、爪で引っ掻いたりすることで、シートが破損したり、劣化が促進されたりする可能性があります。

・結合部分の不具合

シート同士の継ぎ目や、シートと建物の接合部分などが、経年劣化によって剥がれてしまうことがあります。

・立ち上がり部分やドレン周りの処理不良

立ち上がり部分やドレン周りの処理が不適切な場合、雨水が浸入しやすくなり、シートが腐食したり、劣化したりする原因となります。


2:適切なメンテナンス


シート防水の劣化を防ぎ、建物を長持ちさせるためには、定期的なメンテナンスが不可欠です。

・定期的な点検

最低でも年に1回は、専門会社に依頼して屋根の状態を点検してもらいましょう。

点検によって、早期に劣化を発見し、修理や補修を行うことで、大きなトラブルを防ぐことができます。

・清掃

屋根に溜まったゴミや枯葉などを定期的に清掃しましょう。

ゴミや枯葉が溜まると、シートの劣化を促進するだけでなく、雨水が流れにくくなり、水たまりが発生する原因となります。

・補修

点検で劣化が見つかった場合は、速やかに補修を行いましょう。

放置すると、劣化が進行し、雨漏りなどの大きなトラブルにつながる可能性があります。

・塗装

ゴムシート防水や塩ビシート防水など、塗装可能なシートは、定期的に塗装を行いましょう。

塗装によって、シートの表面を保護し、劣化を防ぐことができます。






□まとめ


この記事では、シート防水の種類、施工方法、耐用年数、劣化原因、メンテナンス方法について解説しました。

シート防水は、建物を雨水から守る重要な役割を担っていますが、適切なメンテナンスを行わなければ、劣化が進行し、雨漏りなどのトラブルが発生する可能性があります。

定期的な点検や清掃、補修などを行うことで、シート防水の寿命を延ばし、建物を長持ちさせることができます。


当社では様々な外壁・屋根に関する施工を手掛けております。

点検や調査は無料ですので、初めての方も安心してご利用下さい。

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